あがり症克服の期間
2017.06.21

女子学生「あがる」というのは、脳内のノルアドレナリン値が上昇して、緊張や不安に関する神経伝達物質が分泌され、それが交感神経を刺激して、心拍数や体温、血圧などが上昇する心理現象です。一口に、あがり症といっても、プレゼンや演奏会での順番を待つ時、心臓がバクバクなったり、汗が出たり、手先が震えたりするのに、いざ本番となったら、スピーチも演奏も、何とか無事に終えられるのが、普通に見られる「あがる」という一般的な現象です。
ところが、そうした出来事の一週間くらい前から、緊張と不安で、イラつきや動悸、発汗だけでなく、手足が震える人もいます。肝心のプレゼンや演奏も、何とか形になった程度で、どうにか終わったという何らかのあがり症対策が必要な重い症状の人もいます。さらに、もっと前から緊張や不安な状態が続き「こんどこそ、大失敗しそうだ」と思い込み、不安やイライラ、動悸、手足の震えが続く中で当日を迎え、本番では、頭の中が真っ白になって、台詞も音符も飛んでしまい、プレゼンも演奏会もダメにする問題的な人もいます。
こうしたあがり症の要因は、①失敗の記憶や失敗した時を想像することから、失敗を恐れすぎている。②自分はどう見られているかという、周りの目や評価が気になる。③周りの期待に応えなくてはという責任感が強すぎる。といったことに起因しています。最大の要因は、周りの目が、異常に気になることです。周囲の視線を意識すると不安や焦りを感じ、手足が震え、動悸がして、顔が赤くなります。こうした身体的な変化で、さらに不安が増大し、本番での失敗をまねきます。これが一種のトラウマとなって、「次もまた失敗するのでは」とマイナス思考が働くようになって、負の循環が始まります。
あがり症の対策として治癒するには、この負の循環を自分の内面から断ち切らなくてはなりません。従って、症状の重さと深さとで、治癒期間は変わります。自分に対する極度の過小評価「どうせ失敗する」「みんな笑ってる」といった思い込みを「きっとうまくいく」「あれだけやったんだ。絶対にうまくいく」と思うまでに意識を変えるのですから、容易ではありません。
普通の症状には、イライラを緩和するイララック、メンテックといった薬も市販されているので、3ヶ月から半年で改善できますが、重い症状の人で2、3年、問題的な人は4年越しの治療になるようです。悪い例を拾うのではなく、小さな成功例を集めながら、「きっとうまくいく」「自分しかできない」といったプラス面やプラス思考を育てて、自信と積極性を取り戻していきます。従って、克服の期間は、病歴の期間と同じ期間だけ必要になります。

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